これまで4半期ごとに保有している日本株の上位20銘柄を記事にしてきました。
今回は構成比ではなく、ファンドが投入した額が大きい、引き上げた額が大きい日本株をそれぞれ上位10銘柄まとめています。なるべく純粋にファンドの各銘柄に対する期待度の変化が見たかったので、下記の式のように為替や株価の変動の影響があまりでないような形で計算しています。
((10/31時点の持ち株数)-(7/31時点の持ち株数))*(10/31時点の株価)
(7/31時点の持ち株数)=(7/31時点の保有評価額)×(7/31時点の円/ドル)/(7/31時点の株価)
(10/31時点の持ち株数)=(10/31時点の保有評価額)×(10/31時点の円/ドル)/(10/31時点の株価)
フィデリティの発表している保有評価額がいつ時点の為替レートと株価をもとに掲載されているか分からないところと、増減分の価格は全て10/31の株価で計算しているため正確ではないので、あくまで雰囲気ぐらいの把握で考えてもらえるといいと思います。
perとpbrは2019年1月23日のものです。
買ってる上位10位
1位 ヤフー(東1・4689)
投資額(概算):150億円主な事業内容:Yahoo! Japan、アスクル
PER:15.85倍
PBR:1.85倍
配当利回り:3.06%
2位 伊藤忠商事(東1・8001)新規購入
投資額(概算):6億9000万円主な事業内容:総合商社
PER:5.76倍
PBR:1.06倍
配当利回り:4.2%
3位 あらた(東1・2733)新規購入
投資額(概算):4億円主な事業内容:日用品卸(ドラッグストアやホームセンターへ)
PER:11.37倍
PBR:0.93倍
配当利回り:1.91%
4位 ダイト(東1・4577)新規購入
投資額(概算):3億4000万円主な事業内容:医薬品製造
PER:11.87倍
PBR:1.25倍
配当利回り:1.22%
5位 協和エクシオ(東1・1951)新規購入
投資額(概算):3億円主な事業内容:電気通信工事
PER:7.07倍
PBR:1.42倍
配当利回り:2.63%
6位 ジーテクト(東1・5970)
投資額(概算):1億6000万円主な事業内容:自動車部品(骨格プレス)
PER:5.71倍
PBR:0.56倍
配当利回り:2.84%
7位 村上開明堂(東2・7292)
投資額(概算):1億2000万円主な事業内容:自動車用バックミラー
PER:7.36倍
PBR:0.59倍
配当利回り:1.46%
8位 ハローズ(東1・2742)
投資額(概算):8500万円主な事業内容:食品小売り
PER:12.12倍
PBR:1.37倍
配当利回り:1.24%
9位 トリニティ工業(東2・6382)
投資額(概算):7600万円主な事業内容:塗装設備
PER:7.7倍
PBR:0.43倍
配当利回り:3.9%
10位 ケーユーホールディングス(東1・9856)
投資額(概算):4700万円主な事業内容:中古車販売
PER:7.14倍
PBR:0.61倍
配当利回り:4.14%
「投資額(概算)」は2018年7月から10月にかけてファンドが投入した額になります。
怒涛の勢いでヤフー(東1・4689)を買い増しています。150億って断トツですね。ちなみに、10/31時点で約4500万株ほど保有している計算ですが、それだけ買っていても時価総額が大きいので四季報の大株主上位10位には登場していません。四季報オンラインであれば、大株主最大上位30位まで検索できるようなので何位なのか気になるのですが、プレミアム会員ではないので…。また、保有割合も5%超えていないので、大量保有報告書は出ていません。
10/31以降、現時点までさらに株価は下がっている状況ですが、大丈夫なんだろうか。下げ止まらないとなかなか積極的には買えないなぁ。
2位から5位は新規で購入した下記の銘柄になります。
- 伊藤忠商事(東1・8001)
- あらた(東1・2733)
- ダイト(東1・4577)
- 協和エクシオ(東1・1951)
BBHフィデリティロープライスドストックFの投資方針として、「中小規模の企業への投資」があったはずですが、意外と東証1部企業への投資が多いという…。
売ってる上位10位
1位 ワークマン(東J・7564)
売却額(概算):55億円主な事業内容:作業服の小売りチェーン店
PER:34.02倍
PBR:4.96倍
配当利回り:0.78%
2位 リログループ(東1・8876)
売却額(概算):45億円主な事業内容:企業の福利厚生代行
PER:32.7倍
PBR:8.93倍
配当利回り:0.91%
3位 ツムラ(東1・4540)全量売却
売却額(概算):12億円主な事業内容:漢方薬
PER:18.55倍
PBR:1.2倍
配当利回り:2.06%
4位 ナカニシ(東J・7716)
売却額(概算):9億2000万円主な事業内容:歯科製品
PER:22.97倍
PBR:2.46倍
配当利回り:1.4%
5位 コスモス薬品(東1・3349)
売却額(概算):7億8000万円主な事業内容:ドラッグストア
PER:22.09倍
PBR:3.33倍
配当利回り:0.46%
6位 ハイデイ日高(東1・7611)
売却額(概算):6億5000万円主な事業内容:外食(日高屋)
PER:23.17倍
PBR:3.05倍
配当利回り:1.68%
7位 ヤオコー(東1・8279)
売却額(概算):6億円主な事業内容:埼玉県中心の食品スーパー
PER:19.52倍
PBR:2.46倍
配当利回り:0.96%
8位 クスリのアオキ(東1・3549)
売却額(概算):5億6000万円主な事業内容:ドラッグストア
PER:23.49倍
PBR:4.44倍
配当利回り:0.26%
9位 ソフトバンク・テクノロジー(東1・4726)全量売却
売却額(概算):5億5000万円主な事業内容:通信
PER:21.94倍
PBR:2.54倍
配当利回り:0.84%
10位 サンマルクホールディングス(東1・3395)
売却額(概算):5億4000万円主な事業内容:外食(サンマルクカフェなど)
PER:16.52倍
PBR:1.14倍
配当利回り:2.5%
「売却額(概算)」は2018年7月から10月にかけてファンドが引き上げた額になります。
概ね指数的に高くなっている銘柄は売られている印象です。ファンドの投資方針「低価格な株式への投資」が守られていると言っていいと思います。1位のワークマン(東J・7564)、2位のリログループ(東1・8876)は業種は異なりますが、PERとPBRを見る限り割安とは言えない(成長を見込むことで将来的に割安といえなくはないけど)ところです。あとは、収益率が下がってきている銘柄も売られる傾向です。
また、5位のコスモス薬品(東1・3349)と8位のクスリのアオキ(東1・3549)のようにドラッグストアが売られているのも印象的です。構成比の順位ではあまり下げてなかったので意外でした。ただ、ランキングには入ってきていませんが、クリエイトSDホールディングス(東1・3148)は買い増していたりするので、ドラッグストア全般のポジションを減らしている訳でもなさそうです。
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